技の仕組み

last up date : 2016/01/01(Sun)

■ はじめに

技を繰り出し、ダメージが計算され、命中判定があり、追加効果が発生するまでの流れをまとめました。
  1. 技を繰り出せるかどうかの判定
  2. PPの判定
  3. ダメージ計算
  4. 命中判定
  5. 追加効果の判定
  6. 接触判定

■ 技を繰り出せるかどうかの判定

そもそもの技自体が繰り出せるかどうかの判定があります。主に眠りや混乱などで動けないなどがそれにあたります。
  1. 眠り凍り
  2. 混乱
  3. ひるみ
  4. メロメロ
  5. 麻痺
  6. なまけ
技を繰り出せるかどうかの判定は以上の優先順位で動けるかどうかの判定が行われます。
なお、眠りと混乱に関しては、この判定の直前に状態から解けるまでのターンが消費されます。
特に混乱は判定順が先の眠りや凍りで動けないと混乱の判定が行われないことに注意が必要です。
ただし、特性の「なまけ」に関しては優先順が先の判定で動けなくても必ず判定があります。
その他にもゲーム中ではバッジ未所持で「命令を聞かない」などがありますが、通信対戦では無関係なので割愛します(^^;

■ PPの判定

技を繰り出せるようであれば、コマンド選択した技を繰り出す前に技のPP(パワーポイント)を消費します。
技を使用するとPPが1減り、残りPPが0になると、PPを回復しない限り、戦闘中その技を繰り出せなくなります。
ちなみに「プレッシャー」特性のポケモンを対象に技を使用した場合は更に1減ります。2倍じゃないよ(^^;

なお、以下の複数のターンを必要とする技は自らコマンド選択をしたターンのみPPを消費します。
  • あなをほる(2ターン)
  • そらをとぶ・とびはねる(2ターン)
  • ダイビング(2ターン)
  • シャドーダイブ・ゴーストダイブ(2ターン)
  • コールドフレア・フリーズボルト・ゴッドバード・ソーラービーム・かまいたち(2ターン)
  • ジオコントロール(2ターン)
  • がまん(2ターン)
  • あばれる・はなびらのまい・げきりん(2〜3ターン)(※「ねばりのかぎづめ」装備時は3ターン)
  • さわぐ(2〜5ターン)(※「ねばりのかぎづめ」装備時は5ターン)
  • アイスボール・ころがる(2〜5ターン)(※攻撃が外れるまで続き、5ターン連続で命中すれば解除される)

■ ダメージの計算

ポケモンのダメージ計算は大きく以下のブロックに分けられています。
  1. ダメージ本体
  2. 定数項+2
  3. 急所
  4. ランダム化
  5. タイプ一致
  6. タイプ相性

(1)ダメージ本体の計算


(2)定数項+2

    ダメージ本体のブロックの計算終了後、+2します。「ダメージ本体」と「+2」を離して考えておくと何かと便利です(^^;

    なお、ダメージ本体に+2をした後で以下の処理が行われます。
    1. 攻撃側の おやこあい
    2. 攻撃側の 技の有効範囲が2匹以上
    3. 場の 天候補正

(3)急所

    「急所に当たった!(きゅうしょに あたった!)」場合はダメージが1.5倍になります。
    また、攻撃側のポケモンがスナイパー」特性であれば、ダメージが1.5倍されて2.25倍になります。

    更に急所ダメージの場合は以下の効果を無視します。
    • 「リフレクター」と「ひかりのかべ」の効果
    • 攻撃側の攻撃力ランクがマイナスの場合の攻撃側の攻撃力ランク
    • 防御側の防御力ランクがプラスの場合の防御側の防御力ランク

    なお、攻撃技が急所に当たる確率は通常1/16ですが、攻撃側に以下の条件がある場合変動することがある。
    急所ランク 急所に当たる確率
    +3 1/1
    +2 1/2
    +1 1/8
    0 1/16
    急所ランクを上げる要素は以下の通りになる。
    また、これらのランクに関わらず、「やまあらし」と「こおりのいぶき」は100%(1/1)の確率で急所に当たります。

    ただし、防御側のポケモンが以下の条件を持っているとき、急所にあたる確率が100%であろうと急所に命中しない。

(4)ランダム化

    急所の補正まで考慮したダメージはランダム(乱数)で85%〜100%の16段階のいずれかになる。

(5)タイプ一致

    攻撃側のポケモンのタイプと技のタイプが同じ場合はランダム化まで考慮したダメージが1.5倍になります。
    また、攻撃側のポケモンが「てきおうりょく」特性であれば、ダメージが1.5倍ではなく2倍になります。

(6)タイプ相性

    攻撃側の技のタイプと防御側のポケモンのタイプの相性によって以下のようにダメージが変わります。

    タイプ相性表(第3回改訂版)(※最新作の第六世代では第二世代以来、新タイプの追加と相性の見直しが実施されました)
    リストの記号ダメージの倍率メッセージ
    2倍「こうかは ばつぐんだ!」
    1/2倍「こうかは いまひとつの ようだ!」
    ×0倍「こうかは ない みたいだ……」
    (※1:防御側のポケモンのタイプは2種類あれば2回、「もりののろい」「ハロウィン」を受けていて3種類あれば3回計算しましょう)
    (※2:攻撃側の技が「フライングプレス」の場合は技のタイプを格闘と飛行で、それぞれ2回計算しましょう)
      XY変更箇所は
      この背景色
      防御側のポケモンのタイプ







      ノーマル              ×   
                
                  
      電気     ×       
              
                
      格闘       × 
                 ×
      地面     ×     
      飛行            
      エスパー            × 
              
                 
      ゴースト×              
      ドラゴン               ×
                   
                 
      フェアリー            

      (※3:フェスサークル内に登場する「さかさ相性診断」ではタイプの相性が●が0.5倍、×が2倍になります。)
      逆さ相性診断 防御側のポケモンのタイプ







      ノーマル                 
                
                  
      電気            
              
                
      格闘        
                 
      地面          
      飛行            
      エスパー             
              
                 
      ゴースト              
      ドラゴン               
                   
                 
      フェアリー            

      なお、タイプ相性表の例外が以下の通り存在する。
      • ねらいのまと」を持ったポケモンに対する攻撃技はタイプ相性で0倍の計算が行われず、1倍になる。
      • 見破る状態のゴースト属性のポケモンはノーマル・格闘属性の攻撃技が0倍にならず、1倍になる。
      • (※なお、「きもったま」特性のポケモンがノーマル・格闘属性の攻撃技をゴースト属性のポケモンに使用する場合も同様である。)
      • ミラクルアイ状態の悪属性のポケモンはエスパー属性の攻撃技が0倍にならず、1倍になる。

      • 場の状態が「じゅうりょく」のとき、飛行属性のポケモンは地面属性の攻撃技が0倍にならず、1倍になる。
      • 根を張る撃ち落とす状態の飛行属性のポケモンは地面属性の攻撃技が0倍にならず、1倍になる。
      • (※「はねやすめ」は使用したターンの終了時まで飛行属性自体が消滅する効果なのでこの例外の中には含まれない。)

      • 水ポケモンに対する氷属性の「フリーズドライ」は1/2倍にならず、2倍になります。

      • タイプ相性とは別に特定の属性の技を0倍にする特性持ち物状態変化

    なお、ダメージ計算を行わない変化技に対してもそれぞれ技のタイプが設定されていますが、
    タイプ相性表とは関係なく、変化技の効果として効かないタイプがそれぞれ設定されています。
    また、物理特殊攻撃技リストに挙げられている固定ダメージ技は無効以外のタイプ相性の影響を受けません。

    ここまですべて計算が終了したら以下の条件があるとき、順に細かい処理をして技のダメージ計算が完了する。
    1. 攻撃側の 火傷(0.5倍)
    2. 防御陣の リフレクターひかりのかべ(単体:0.5倍・全体:2/3倍≒0.6596)

    3. 防御側の マルチスケイル(0.5倍)
    4. 攻撃側の いろめがね(2倍)
    5. 防御側の ハードロックフィルター(0.75倍)
    6. 防御陣の フレンドガード(0.75倍)

    7. 攻撃側の メトロノーム(効果参照)たつじんのおび(1.2倍≒1.19995)いのちのたま(1.3倍≒1.29980)
    8. 防御側の 弱点半減の実(0.5倍)

    9. 防御側の状態変化:
      • 「あなをほる」(2倍)
      • 「ダイビング」(2倍)
      • 「ちいさくなる」(2倍)

(〆)ダメージ計算ツールの紹介

    最後に面倒で複雑なポケモンのダメージ計算をプログラムで算出してくれる便利なダメージ計算ツールをご紹介します。

■ 命中判定

ダメージ計算の処理が一通り済んだら、今度はポケモンの技が命中するかしないかの判定になります。
命中判定は、1〜100の乱数を生成し、以下の計算式で求められる最終的な命中率以下であれば命中する。
なお、攻撃側が心の眼状態及び「ノーガード」特性のとき、これらの命中判定に関係なくず技が命します。
また、技リストの命中率が指定されていないものに関しては、身を潜めているポケモン以外には必中となります。

【 例外 】連続攻撃技の場合

    1ターンに2回以上連続で攻撃する技は最初の1発目のみ命中判定があり、以下の成功率によって当たる回数が決定します。
    • 2回連続:100%(2発目)
    • 3回連続(トリプルキック):1/3(1〜3発目)
    • 2〜5回連続:35%(2発目・3発目)・15%(4・5発目)(※特性が「スキルリンク」の場合は100%の確率で5発連続攻撃)
    • ふくろだたき:瀕死を含む状態異常にかかっていない手持ちポケモンの数

■ 追加効果の判定

技が命中してダメージが発生する度に、技の追加効果の判定が行われます。
(※持ち物の「おうじゃのしるし」「するどいキバ」の効果、特性の「あくしゅう」の効果も同様です。なお、これらの持ち物と特性の効果は被りません。)
ただし、以下の特性の場合は追加効果の判定が判定が行われません。

【 付録 】追加効果の2種類以上あるもの

    火傷凍り麻痺のいずれかにする「トライアタック」に関しては状態異常同士は被らないの原則に寄り、
    20%で追加効果が発動したのち、1/3の確率で追加効果が火傷凍り麻痺のうちから1種類選ばれます。

    ひるみと火傷凍り麻痺などの追加効果を持つ「ほのおのキバ」「こおりのキバ」「かみなりのキバ」は、
    状態変化と状態異常は被るの原則に寄り、ひるみと状態異常のそれぞれの追加効果が同時発生することがあります
    状態変化の追加効果と状態異常の追加効果判定はそれぞれ行われるため、必ずしも同時に発生するわけではありません。

■ 接触判定

技が命中してダメージが発生する度に、接触判定に該当する攻撃技は以下の効果を受ける。

(付録)接触判定のある攻撃技の見分け方

    体を接触させる攻撃技には接触判定が付きます。その多くは物理攻撃技ですが、以下のような例外があります。

    【 接触判定のない物理攻撃技
    • 相手全体が対象の物理攻撃技:グランドフォース・いわなだれ・はっぱカッター
    • 双方全体が対象の物理攻撃技:だいばくはつ・じばく・じしん・はなふぶき・じならし・マグニチュード
    • 自然:じわれ・じしん・じならし・マグニチュード・しぜんのめぐみ
    • 飛び道具:ダストシュート・なげつける・ネコにこばん・プレゼント
      • 岩:いわおとし・いわなだれ・(岩で)うちおとす・ストーンエッジ・ロックブラスト
      • 氷柱:つららおとし・つららばり
      • (※物理攻撃技の「ゆきなだれ」は接触判定を受けます)
      • 針:ダブルニードル・つららばりとげキャノン・どくばり・ミサイルばり
      • 刃物:サイコカッター・はっぱカッター・みずしゅりけん
      • 骨:ボーンラッシュ・ホネこんぼう・ホネブーメラン
      • 弾・玉:がんせきほう・タマゴばくだん・マグネットボム・タネマシンガン・タネばくだん
      • (※「ぼうだん」特性で無効かできるもの)
      • 子分:こうげきしれい
    • 神聖な技:クロスサンダー・グランドフォース・ゴッドバード・せいなるほのお・フリーズボルト
    • メタルバースト (※物理攻撃技の「カウンター」「がまん」は接触判定を受けます。)
    • ふくろだたき 手足を使わずどのように殴ってるのかは不明です(^^; きっと種族値のパワーなんじゃ!
    【 接触判定のある特殊攻撃技
    • いのちがけ
    • きりふだ
    • はなびらのまい
    • くさむすび
    • しぼりとる
    • ドレインキッス
    • まとわりつく