前回ではタイプやステータスの特徴を掴むことで「対戦における有効なポケモンの使い方」を学習しました。
今回は前回を通じて明らかになった自分と相手のポケモンとの有利・不利の関係と交代に焦点を当てながら、
パーティ全体で見たポケモンバトル(実践における行動の選択・パーティの構築)について解説していきます。
トレーナーの選択肢
ポケモンの交替
パーティの構築
ポケモンの選出
このステップからは実践において、1ターンのうちにポケモントレーナーの行える選択について紹介していきます。
ポケモン対戦では「(場に出ているポケモンで)たたかう」と「ポケモン(の入れ替え)」を選択することができます。
(※通信対戦・「ポケモンスタジアム」の対戦においては「リュック」および「どうぐ」からアイテムを使用することはできません。)
「たたかう」で技を使うか、「ポケモン」で入れ替えを行うとそのターンでの自分の行動が終了したことになります。
1ターンにおけるトレーナーの選択肢は「たたかう」と「ポケモン」を更に細かく分けると9通り存在することになる。
- 「たたかう」で覚えさせている技1を選択
- 「たたかう」で覚えさせている技2を選択
- 「たたかう」で覚えさせている技3を選択
- 「たたかう」で覚えさせている技4を選択
- 「ポケモン」で控えポケモンAに入れ替える
- 「ポケモン」で控えポケモンBに入れ替える
- 「ポケモン」で控えポケモンCに入れ替える
- 「ポケモン」で控えポケモンDに入れ替える
- 「ポケモン」で控えポケモンEに入れ替える
- (おまけ)10番目の選択肢:「にげる」で降参する (^-^;
「たたかう」に関してはポケモンの覚えられる技が最大4つまでなので4つの選択肢が存在することになる。
「ポケモン」に関してはトレーナーが連れて歩けるポケモンの数が最大6匹までなので交代先は5つ存在する。
(※公式ルールの場合は対戦に参加させられるポケモンが3体なので交代先は2つで、全体の選択肢は6通り存在する。)
行動の選択
この9つの選択肢を迷わず選べる状況になれば勝ちとなる。ちなみに迷わないのと何も考えないと言うのは違う。
迷わず選べる状況と言うのは『あとはこの選択肢をこの時に選んでいけば間違いなく勝てる!』ということである。
何も考えないで行動を選択するのではなく、この技を選んだらどうなるか、このポケモンに入れ替えるとどうなるか、
それぞれの選択肢の行末について考えをめぐらし、それぞれのケースについて、その場合に自分がどう動けば良いのか、
それを必ず考えた上で初めてコマンドを選択する。これはポケモンに限らず、行動を選択する上で重要なポイントである。
このような行動判断を手助けするのが、STEP1で学習したダメージ計算(タイプ相性・攻撃力と防御力・素早さ)や
種族値、ポケモンの覚えられる技(「ポケモン個別分析」、『POKeDeX:250』さんのポケモン図鑑)の知識になります。
行動判断に困ったときのヒント
自分がどの選択肢を選んでも、相手の取りうる選択肢によって不利な状況になる可能性がある場合は、
相手がこのターンに選択すると思われる選択肢を読む必要がある。理性的な想像力を働かせること。
相手の選択肢は試合中に徐々に明らかになるので情報を蓄積していくこと。以下は情報蓄積の例。
あのフーディンは遺伝技の「アンコール」を覚えてたから赤緑版で覚えられる「でんじは」は覚えてないな!
あの♀のサンダース…「めざめるパワー氷」を覚えてないわ。ラフレシアで戦えるかも。
お!相手のファイヤーの「だいもんじ」のPPはあと1回で切れるぞ。
この項目ではトレーナーの選択肢のひとつである「ポケモン」の入れ替え、ポケモンの交替について解説していきます。
ポケモンの交替とは自分のポケモンが苦手とするポケモンとの交戦を避けることができると言うメリットがあります。
しかし、交替も技を使うのと同じようにターンを消費するので交替際に相手から攻撃を受けることに注意してほしい。
例えば、お互いにHP満タンの状態で自分は

ハピナス、相手は

カビゴンが場で対峙している場合を例にとりましょう。
レベル、個体値、努力値などが同じものとしてハピナスは素早さの種族値でカビゴンを上回るので先攻はハピナス。
その他の能力の特徴は、ハピナスは物理耐久力がとても低いのに対し、カビゴンは物理攻撃力がとても高いので、
両者がこのまま殴り合った場合、相手を倒すまでの必要攻撃回数が少ないカビゴンが先にハピナスを倒すことになる。
しかし、こちらのハピナスは相手のサンダーの対策を任せているのでここで倒れたら誰も

サンダーを対策できない。
そこでハピナスでカビゴンとは戦わないで他のポケモンに入れ替えてカビゴンと戦ってもらうことにしました。
ここで2つの選択肢(入れ替え先)がある。
サワムラー(格闘タイプ)に交換 [カビゴンに対して攻撃的に有利]
エアームド(鋼・飛行タイプ)に交換 [カビゴンに対して防御的に有利]
サワムラーを選ぶと…
単体で見ればサワムラーはカビゴンより素早いですし、ノーマルタイプに格闘タイプは攻撃的に強いですから、
先制の得意の「とびひざげり」を2発当てれば、攻撃が外れない限り、サワムラーはカビゴンを先に倒せます。
しかし、サワムラーは物理耐久力がとても低いのでカビゴンの「すてみタックル」で2発で倒れてしまいます。
HP満タンの状態でカビゴンと戦えればサワムラーでもHP満タンの状態のカビゴンに勝つことができますが、
交替の時に「すてみタックル」でダメージを受けてしまった後だとカビゴンとの殴り合いに負けてしまいます。
「ふふ、俺のサワムラーの『こらえる』&『きしかいせい』コンボの前ではムダ ムダ ムダ ムダァー!」
「…と思っている方はちょっと残念。」
「え…」
相手も同じトレーナーです。必ずしも交替で出てきたサワムラーとカビゴンが交戦するとは限りません。
相手もサワムラーの取りうる選択肢(「こらえる」&「きしかいせい」のコンボetc.)を警戒するでしょうし、
カビゴンがハピナス対策と言う役割を持っているなら、ここでカビゴンを無理に戦わせないはずでしょう。
むしろ、相手もサワムラー対策として攻撃的にも防御的にも有利なサンダーに交替する可能性があります。
そうするとこちらもカビゴンを倒すと言うサワムラーの役割を失わないためにサワムラーを引っ込めます。
そして、サンダー対策のハピナス(「れいとうビーム」「タマゴうみ」「たべのこし」持ち)を繰り出します。
すると、相手のサンダーもサワムラー対策を役割を失わないためにサンダーを引っ込めてカビゴンを出します。
これで交替際に受けるダメージの関係でHPの状態は違うにしても、一番最初と同じポケモンが対峙しました。
ここでまたハピナスをサンダー対策としてぶつけるためにはカビゴンとの交戦を避けなければなりません。
そのためにはポケモンの入れ替えを行う必要があります。ここで前と同じようにサワムラーに交替できるか。
答えはできません。なぜなら、サワムラーはカビゴンの繰り出す「すてみタックル」で2発で倒れてしまい、
しかも、一番最初に交替した際に1発ダメージを貰って、体力回復技などで体力の回復も行っていないので、
このターンにサワムラーを交替するとサワムラーで倒すはずのカビゴンにサワムラーは倒されてしまうのです。
そのため、ポケモンの交替をするときはある特定の相手に何回交替で出せるか、に注意する必要があります。
ちなみに交替で出せる回数は体力回復技を使うことで引き延ばすことができます。詳しくは体力回復技を参照。
エアームドを選ぶと…
単体で見ればエアームドはカビゴンより素早いですし、ノーマルタイプの攻撃に鋼タイプは強いですから、
相手のカビゴンが「すてみタックル」でこちらのエアームドを倒すには乱数6発(6〜7発)かかりますし、
それに対してエアームドが「ドリルくちばし」でカビゴンを倒すまでにかかる攻撃回数は乱数5発なので、
両者がこのまま殴り合うと相手を倒すまでの必要攻撃回数が少ないエアームドが先にカビゴンを倒せます。
ただし、攻撃的に有利ではないので交換強制力は弱く、体力回復技を持っているとPP消耗戦になることも。
また、「だいもんじ」などのサブの攻撃技を使われて必要攻撃回数負けをしてあっけなくやられることもある。
結論としては交替先のポケモンは攻撃的にも防御的にも有利なポケモンを用意するのが望ましい。
交代に関連のある技
上の「ポケモンの交替」でも少し出てきましたが、パーティの各ポケモンに何らかの役割を与えて戦うことが重要です。
このポケモンは何のために入れるのか?、この技は何のために持たせるのか?、この道具は何のために持たせるのか?
パーティの各ポケモンに役割を与えておくことにより、実践での計画的なポケモンバトルを進めていくことができます。
ポケモンの役割
パーティのポケモンを考えるということは、言い換えれば『ポケモン』の交替先の選択肢を考えることである。
場に出ているポケモンを下げざるを得ない状況を想定し、それに備えて優秀な交替先のポケモンを準備するのだ。
交替先となるポケモンは上の「ポケモンの交替」で挙げたような以下の異なる3つの役割実行タイプが存在する。
- 「潰し」の役割 / ある特定のポケモンに対して攻撃的に有利なポケモン
- 「受け」の役割 / ある特定のポケモンに対して防御的に有利なポケモン
- 「封じ」の役割 / ある特定のポケモンに攻撃的にも防御的にも有利なポケモン
役割には1匹1匹が最低限果たす役割(他の控えポケモンでは代替の効かない役割)とそうでないものとがある。
そのポケモンの最低限の役割を果たすまで(対策したい相手が倒れるまで)は決して無理をさせてはいけない。
その役割を実行できるポケモンがいなくなったことが原因で自分のパーティを攻略される恐れがあるからである。
『ポケモン』の交替先の選択肢を考えるほかにもパーティのポケモンを考えていく上で重要なことがある。
それは相手のパーティを攻略するための突破口を開く「崩し」の役割を持ったポケモンも考えておくことです。
守ってばかりでは勝てません。相手よりもいかに早く敵ポケモンを全滅させるか、を考えることも必要です。
相手のポケモンを崩す(役割を破壊する)ための技に関しては下の「技と持ち物とレベルの役割」を参照。
ちなみにパーティ作成の手順としては…
STEP 1. パーティのコンセプト(どのようにして敵陣を攻略するか)を決定して軸となるポケモンAを決める。
STEP 2. 軸となるポケモンAがピンチのときの交替先のポケモンBを考える
※ 自分のポケモンがどのようなポケモンで対策されるのかは「ポケモン個別分析」を参考にすると便利かも (^-^
STEP 3. 更にポケモンBがピンチのときの交替先のポケモンCを考える(D以降も同じように考える)
STEP 4. パーティの穴を再確認する(以下「ニンテンドウカップ2000」専用チェックリスト)
↑余裕があれば、ケンタロス、ガルーラ、ピクシー、エレブーあたりも対策できると良い(^-^;
各属性で攻撃力あるいは防御力の最も高いポケモンを攻略できれば、他の同属性のポケモンも大体対策できる。
なぜならば、同じタイプのポケモンは能力の長所短所や覚えられる攻撃技が似ていることが多いからである。
⇒ タイプの研究
パーティの穴の確認には「掲示板」でパーティの鑑定を依頼して他人の意見・アドバイスを貰ってみたり、
また、「ジムリーダーの城」のPokemon Battle Simulatorで実践しながら実地修正していくのもいいだろう。
技と持ち物とレベルの役割
ポケモンの技や持ち物を考えるということは、そのポケモンの実行できる役割を決定するということである。
一般論の「自分と同じタイプの攻撃技は覚えさせて当然」「体力回復技は必須」などにとらわれてはいけない。
どのポケモンを倒したいか、どのポケモンと連携をさせたいのか、どのポケモンの攻撃を何回受け流したいのか、
…そう言ったことを踏まえて技を決定すること。これはポケモンの持ち物やレベルの配分に関しても同様である。
「受け」の役割を支援する技
「崩し」の役割を支援する技
- 攻撃力アップ型 (のろい[鈍い]・つるぎのまい・はらだいこ・にほんばれ・ころがる etc.)
技のダメージをアップさせて崩す。苦手な相手に特攻することになるので注意。
素早さの優れているポケモンなどが、このタイプに非常に向いているだろう。
ただし、「のろい」や「にほんばれ」「あまごい」は対策されやすい傾向がある。
- 防御力ダウン型 (しっぽをふる・いやなおとetc.)
相手の防御力をダウンさせて崩す。苦手な相手に特攻することになるので注意。
素早さの優れているポケモンなどが、このタイプに非常に向いているだろう。
ちなみに防御力ダウンを考慮しなければ受け皿になるものを2枚用意されると崩せない。
- 追加ダメージ型 (毒・火傷・すなあらし・やどりぎのタネ・まきびし・のろい[呪い]・あくむ・みらいよち)
通常の攻撃技でのダメージと毒などの固定ダメージや「みらいよち」の2回のダメージで崩す。
ちなみに「まきびし」のみに決定力を依存すると「こうそくスピン」で駆除されて困るので注意。
また、「すなあらし」は味方が岩・地面・鋼属性でなければ、相手の決定力も上がるので注意。
- カウンター型 (カウンター・ミラーコート・がまん)
苦手な相手の技をわざと受けとめ、大ダメージを受けたあと、それを倍返しにして崩す。
ダメージを返した後の残り体力と元の役割の関係に注意(特に素早さの遅いポケモン)。
また、「ねごと」によって発動した攻撃は倍返しの対象にならないということに注意。
- 回復ストップ型 (麻痺・混乱・メロメロ・ひるみ・眠り・氷漬け)
崩したいポケモンの回復ターンに合わせてストップを狙う。重ねかげするとなお良い。
ただし、麻痺、混乱、メロメロ、ひるみはどれも確率で起こるので運が左右してしまう。
また、赤緑版の素早いポケモンでの「まきつく」などの束縛技に関してもこれに当たる。
運要素の絡む決定力なので、運が悪ければ決定力になりえない可能性もあるので注意。
- 一撃必殺型 (じわれ・つのドリル・ハサミギロチン)
崩したいポケモンの交代に合わせて一撃必殺を当てる。PPが少ないので「ねごと」があると強力。
ただし、自分よりレベルの高いポケモンには一撃必殺が絶対に命中しないので注意しておきたい。
また、通信対戦においては一撃必殺を外すと「カウンター」で即死するバグにも注意しておこう。
運要素の絡む決定力なので、運が悪ければ決定力になりえない可能性もあるので注意。
ちなみに赤緑青ピカチュウ版の氷漬け状態(特にGBの通信対戦の「ふぶき」)もこれに該当する。
※なお、一撃必殺型に関してはどちらの運が良いか悪いかにして勝負が決まることもあるので、
  「ジムリーダーの城」をはじめ、各地のオフ会などでもちょっと嫌われている傾向があるらしい。
  ただし、ポケモン対戦は運(確率)が絡んでしまうゲームなので、なんとも言えないところですが、
  トレーナーとしての真の強さを追い求めるのならば、運に極力頼らないで勝てる方がカッコイイかも(^^;
「ポケモンスタジアム」で遊んだ人はおなじみの「ポケモンリーグ 任天堂公式トーナメント」ルールでは、
6匹のポケモンをエントリーし、その中から対戦で使用するポケモンを3匹選択する形式を採用している。
オンライン上では対戦の長引く6対6のフルバトルよりも人気があるのでここで取り扱っておきましょう。
通常の6対6のフルバトル形式では、6体のポケモンで相手の6体のポケモンと戦えれば良かったのだが、
公式ルール形式の場合だと、3体のポケモンで相手の6体のポケモンと十分に戦えなければならない。
そうでなければ、それぞれが選んだ戦闘に参加させる3体の組み合わせによって勝敗が左右してしまう。
ここでは、このポケモンの選出において少しでも有利になるための2つの要素を紹介しておこう。
役割の重複
まず、はじめにポケモンの選出によって勝敗が左右してしまうようでは勝率が不安定になってしまうので、
3体のポケモンでも6体のポケモンと戦えるように色々なポケモンと戦えるポケモンを使うのが得策です。
例を挙げるなら水、電気、エスパーなどと戦えるカビゴン。草や虫、ガラガラなどと戦えるエアームドなど。
◆ 役割の重複の注意点
役割の重複はポケモン対策の役割設定で非常に有効な基本構築テクニックですが、
役割を重複している対象のポケモンの片方が自爆技を覚えられる場合は要注意。
役割を重複しているポケモンが自爆技で致命傷を負い、ほとんど再起不能の状態の場合、
自爆技をした方とはまた別の対策するはずだったポケモンを倒せないと非常に困ります。
簡単な例で説明すれば、サンダー対策とマルマイン対策の役割をカビゴンに兼用させたとして、
マルマインの「だいばくはつ」でカビゴンが倒れたあと、こちらの残りがスターミー、ワタッコで、
どちらもサンダー対策の役割を代替できなくて、ピンチになってしまう…と困ると言うことですね。
自爆技を覚えているポケモンと対戦することになりそうな時に頭に入れておきたい豆知識です。
駒の誘導
「役割の重複」を理解したところで今度は逆に相手側に役割を重複されないようにするといいだろう。
「役割の重複」をされないということは色々なポケモンと戦える潰し性能の高いポケモンを入れることだ。
例を挙げるなら飛行ポケモンしかまともに対策できない(「じしん」「きしかいせい」を覚える)ヘラクロスや、
かなり防御力の高い水属性のポケモンやエアームドでなければ対策できないガラガラなどがそれに当たる。
そういったポケモンを対策できるポケモンは少なく、パーティの6匹の中で1匹しか対策できないことが多い。
これらのポケモンを多く入れることにより、相手が戦闘に参加させるポケモンを誘導し、読むことができる。
この章「全体のポケモンバトル」では『攻め』と『守り』、この2点に着目しながら話を進めていきました。
簡単に要約してしまえば、攻めも守りも幅広くできるパーティ(ポケモン)が強いというところでしょうか。
ただし、
「攻撃こそ最大の防御」と言う言葉があるように攻撃する(崩す)ことを優先した方がいいです。
敢えて、「攻め」より「守り」の解説を先に持ってきているのはオンライン上の対戦史の流れの影響です。
⇒ オンライン上の対戦史に関しては「セキエイジム」さんへどうぞ。
以上で「ポケモン対戦講座」の「パーティ構想」の部分までが終了しました。
次のSTEPでは、パーティ構築の最終段階、「ポケモンの育成」を取り扱います。
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