ポケモンの育成

last up date : 2011/05/18(Wed)

■ はじめに

ポケモンのステータスは一体どのように決まってるのか? …そんなことがわからなくても勿論ポケモンバトルはできますが、
相手のポケモンを知ることこそが実際のバトルでコマンドを選択するのに役に立つため、決して無視できない要素なのです。
ポケモンのステータスは以下の計算式によって求めることができます。

ポケモンのステータス計算式
  • HP = (種族値×2+個体値+努力値÷4) ×レベル ÷100 +レベル +10
  • HP以外のステータス = { (種族値×2+個体値+努力値÷4) ×レベル ÷100 +5 } ×性格補正

計算式のなかには「種族値」「個体値」「努力値」などゲームでは見かけたことのない言葉がでてきました。
通常のステータス画面では確認することのできない数値とポケモンの性格によってポケモンのステータスは決まっています。
(※「種族値」「個体値」「努力値」は正式な名称ではなく、インターネット上で10年以上前の赤緑時代の頃からそのように呼ばれています。)

ポケモンのステータスの仕組みは私たち人や周りの動物などの他の生き物の関係と置き換えると分かりやすいでしょう。
ポケモンは地球の生き物のようにその種族により持っているパワー、体力、素早さなどの特徴(種族値)が決まっている。

また、同じ種族のポケモンで、同じレベルのポケモンであったとしても、実はステータスの能力値が異なることがなります。
これは私たち人で例えるならば、同じ人間という生き物で、同じ年齢だとしても、人によって得意不得意があるのと同じで、
それは生まれつきの才能(個体値)、どれだけ努力をしたのか(努力値)、そして性格と言った部分で決まっています。

以下のコンテンツでポケモンのステータスの仕組みをより理解して、ポケモンバトルに適したポケモンを育てよう。

資料参考:ポケモンの友

■ 種族値

ポケモンの各種族ごとによって異なる能力の特徴を表した数値を「種族値」と言います。
例えば、『どんなカビゴンであっても共通してHPが高くて素早さが遅い』などを決めているのがこの数値なのです。
ちなみに「種族値」はその数値が大きければ大きいほど、その数値の能力は高いと言うことになります。

各ポケモンの種族値は以下の種族値リストを参照してください。
ちなみにポケモンの種族値さえ暗記すれば、各レベルの最高ステータスから最低ステータスまで以上の式で求められます。
以下はバトルフロンティアや「ポケモンコロシアム」で採用されるレベル50・100の簡易ステータス計算式です。
式の証明は上のステータス計算式に代入してやってみてね… (^-^;

    Lv.50の最高ステータス(個体値31・努力値255)の場合
    • HP = (種族値+52)+55
    • HP以外のステータス = (種族値+52)×性格補正

    Lv.100の最高ステータス(個体値31・努力値255)の場合
    • HP = (種族値×2+99)+105
    • HP以外のステータス = (種族値×2+99)×性格補正

■ 個体値

ところで、みなさんはポケモンの能力には個体差があることを知っていますか?
同じポケモン(個体)を捕まえても、HP、攻撃、素早さなどの能力に差があるのです。
    【例:フリーザー Lv.50 性格:ずぶとい(捕獲直後)の場合】
    ポケモン HP(H) 攻撃(A) 防御(B) 特攻(C) 特防(D) 素早さ(S)
    フリーザーA 1548912711213395
    フリーザーB 16595130108145105

    Σ 同じレベル、同じ性格のフリーザーでも能力値がちがう! なんでだろう…?
このような能力差はポケモンの生まれながらに持っている才能(素質)を表しているのです。
ゲームの中ではこのような素質が各能力に32段階存在し、これを数値化したものを個体値と言います。
個体値の最低値は「0」。最高値は「31」、または32進数で「V」と表すこともあります。

■ (わからない人のために…)10進数⇔32進数変換表
10進数の場合0123456789101112131415
32進数の場合0123456789ABCDEF

10進数の場合16171819202122232425262728293031
32進数の場合GHIJKLMNOPQRSTUV

    【例:3V(HP・攻撃・素早さ)1U(防御)のボーマンダ】
    このボーマンダはHP・攻撃・素早さの個体値がV(31)で、防御の個体値がU(30)であることを示しています。

また、インターネットの掲示板やポケモン対戦攻略サイト、ポケモンの対戦を考察しているブログなどでは、
最高の個体値である「31」とその下の「30」に限り、以下のアルファベットの大文字や小文字で表すこともある。
以下のアルファベットで表記された能力が大文字であれば個体値31(V)、小文字が個体値30であれば(U)を表す。
  • H … Hit Point(HP)
  • A … Attack(物理攻撃力)
  • B … Block(物理防御力)
  • C … Contact(特殊攻撃力)
  • D … Diffence(特殊防御力)
  • S … Speed(素早さ)
    【例:HAbSのボーマンダ】
    このボーマンダもHP・攻撃・素早さの個体値がV(31)で、防御の個体値がU(30)であることを示しています。

個体値の確認方法

    さて、ポケモンの個体値の仕組みがわかったところで肝心の個体値の調べ方に移ります。
    個体値を調べるのは手動では複雑な計算が必要なので以下のサイトのツールを利用すると便利です。


    最後に「個体値」とはポケモンの生まれながらの才能なので変わることはありません。
    例えば、素早さの個体値が「9」のゴウカザルはどんなに頑張ったとしても、
    素早さの個体値が「31(V)」の同じ性格で同じぐらい頑張ったゴウカザルにはかなわないのです。
    そのため、個体値のとても高いポケモンを探すのが対戦準備の鉄則となっているのだ。

■ 努力値

同じ個体値、同じ性格のポケモンでも特定のポケモンをどれだけ倒したかによってステータスにかなり差がでてきます。
この原因となっているものが俗に努力値であり、努力値を4で割ったもの(※ステータス計算式参照)努力レベルと呼びます。

個体値と同様でHP、物理攻撃力、物理防御力、特殊攻撃力、特殊防御力、素早さの各ステータスに努力レベルが存在します。
捕獲直後のポケモンの努力値はすべて0であり、最高値は255です。努力レベルの限界は63で努力値252でも限界に達する。
(※ダメージ計算式で4で割って努力レベルに置き換える際、少数切り捨てになるため、4で割ったあまりが無駄になる。)
ただし、6つの能力の努力値を合計して510ポイントまでしか獲得できず、全ステータスを限界値まで到達させることができない。
(※ちなみに努力値が510ポイントまでたまったポケモンはゲーム内のイベントで「がんばリボン」を付けて貰える。)
そのため、ルビーサファイア版以降の対戦用のポケモンの育成では、パーティのポケモンの技や持ち物を決めるように、
努力値の振り分け方をポケモンを育てる前にあらかじめ考えておく必要があるということが重要です。

努力値の獲得方法

    ポケモンの努力値を貯める方法はポケモンを倒して経験値が入ることです。
    「がくしゅうそうち」で経験値が入った場合でも、そのポケモンを倒した扱いになり、努力値を獲得できます。
    (※レベルが100になると経験値が入らないため、戦闘によって努力値を獲得できなくなるので要注意。)
    貰える努力値は倒したポケモンのもらえる努力値リストの数値だけ各ステータスに加算されます。

    ちなみに貰える努力値は以下のボーナスによって戦闘で獲得できる努力値の量が変わります。

    ポケルス
      野生ポケモンやトレーナー対戦などの戦闘終了後にごくまれにポケモンに発生するウイルス。
      ポケルスに感染すると戦闘で獲得できる努力値が2倍もらえるので時間を通常の半分に短縮可能。
      ちなみにポケルスは感染しているポケモンを手持ちにいれたまま何回か戦闘をしていると、
      ポケルスに感染しているポケモンの自分の上と下にいるポケモンに感染することがある。
      しかし、ポケルスは日付が変わると治ってしまいますが、ボックスに入れれば治りません。
      ポケルスが治った後はステータス画面の右下に黒の点のようなものが付きます。
      この黒い点がついてる状態でも努力値は通常の2倍獲得することができます。

    きょうせいギプス
      ポケモンに持たせられる持ち物。素早さが半分になるが、戦闘で貰える努力値が2倍になる。
      ポケルスと併用すれば、通常の戦闘でポケモンを倒すと通常の4倍の努力値が獲得できる。

なお、戦闘でポケモンを倒す以外にも、以下のアイテムを使って努力値を増減させることもできます。
    ドーピングアイテム
      これらのアイテムを使用すれば、該当するステータスを最高100まで努力値を与えることができます。
      努力値が100以上に達するとドーピングアイテムを使うことができなくなってしまうので、
      ポケモンとの戦闘で努力値を稼ぐ前にドーピングアイテムを使用するのが一般的です。
      アイテム名効果
      マックスアップHPの努力値を+10
      タウリン物理攻撃力の努力値を+10
      ブロムヘキシン物理防御力の努力値を+10
      リゾチウム特殊攻撃力の努力値を+10
      キトサン特殊防御力の努力値を+10
      インドメタシン素早さの努力値を+10

    努力値ダウンの実
      これらのアイテムを使用すれば、獲得した努力値を下げることができます。
      ポケモンの努力値を振り分け方を変えるときにとても便利です。
      アイテム名 効果
      ザロクのみHPの努力値を-10
      ネコブのみ物理攻撃力の努力値を-10
      タポルのみ物理防御力の努力値を-10
      ロメのみ特殊攻撃力の努力値を-10
      ウブのみ特殊防御力の努力値を-10
      マトマのみ素早さの努力値を-10

努力値の効率的な配分方法

    ルビーサファイア以降、努力値も技や持ち物のように限られた枠で、どの能力値を伸ばすかを考えなければならない。
    努力値配分においても、技構成や持ち物を考えるように、誰を倒したいのか、誰の前に交代で出したいのかなど、
    パーティ構築の時点で仮想敵をしっかりと想定して、技構成と同じ段階で努力値配分を決めるのがいいだろう。

    素早さ調整
    ポケモン対戦講座Part.1の素早さのおさらいになるが、ある特定のポケモンに先制できるかできないかにより、
    「たたかう」で行動する機会、「ポケモン」を交換できる機会(正確には交代したあと行動できる機会)が変わる。
    そのため、ポケモンのステータスのなかでは最優先に考え、最も重要視しなければならない能力である。

    同じポケモン同士の対戦を意識すると素早さ252確定になるかもしれないが、そういった相手を特に想定しなければ、
    自分の戦わせるであろう、あるいは戦うであろうポケモンに先制されない、あるいは先制できる配分に調整しよう。

    耐久調整
    ポケモン対戦講座Part.1のダメージ計算で、『耐久力(実質防御力) = HP × 防御力』であることを学習しました。
    勿論、耐久力を最も大きくするには、単純にHPと防御力の努力値に252までふってやれればそれで良いのですが、
    特定のポケモンの攻撃を決まった回数耐えるだけならば、使える努力値を耐久力にすべて回すのは勿体無いです。
    自分が戦わせたいポケモンの攻撃を特定の回数耐えるために最低限な努力値を振った方が効率が良いでしょう。

    特定の攻撃を耐える最低限の(最も効率のよい)努力値配分を求めるには…
    1. HPの努力レベル63(努力値252)、防御力の努力レベルを0にしてダメージ計算
    2. ダメージ計算で求められるダメージを特定の回数耐えられるダメージになるように防御力に努力値をふる。
    3. このときのHPと防御力に費やした努力値の合計をメモしておく。
    4. HPの努力レベル(努力値を4だけ)を下げて、2、3、4を繰り返す。
    5. HPの努力レベルが0まで到達したら終了し、HPと防御力の合計努力値の消費が最も少ないものを選ぶ。

    ちなみに物理攻撃と特殊攻撃の両方の攻撃を耐えるように調整する場合だと更に面倒で、
    HPごとに物理・特殊の両方の防御力の3種類に費やす合計努力値を比較する必要があります。

    …といった方法で確認できますが、何度もダメージ計算をするのは流石に面倒ですよね(^-^;

    そこで… 耐久調整で最も効率のよい努力値を算出するツールをご紹介します。


■ 性格補正

ポケモンの性格は物理攻撃力、物理防御力、特殊攻撃力、特殊防御力、素早さの能力に影響を与えます。
性格がどの能力に影響を与えるかは以下を参照。▲は1.1倍、▼は0.9倍、▲と▼の被るところは1.0倍となります。
    性格補正 攻撃 ▼ 防御 ▼ 特攻 ▼ 特防 ▼ 素早さ ▼
    攻撃 ▲ がんばりやさみしがりいじっぱりやんちゃゆうかん
    防御 ▲ ずぶとい きまぐれわんぱくのうてんきのんき
    特攻 ▲ ひかえめおっとり すなおうっかりやれいせい
    特防 ▲ おだやかおとなしいしんちょう てれやなまいき
    素早さ ▲ おくびょうせっかちようきむじゃき まじめ
ハートゴールド、ソウルシルバー版ではステータス画面で性格補正を確認することができる。
ステータス画面の能力値の文字の縁の色が赤だと上昇(1.1倍)、青だと下降(0.9倍)だと確認できる。

個体値と同様に性格が能力値に与える影響が大きく、後から変更できないので、性格の厳選も重要である。